11月12日、韓国の屈指のナツメの産地である忠清北道・報恩(ポウン)郡から、鄭相赫(ジョン・サンヒョク)郡守が東京・新大久保を訪れ、生ナツメが販売されている店舗を訪問し、直々に広報・販売を行いました。また同日、趙善玉料理研究院にて報恩ナツメ広報大使の委嘱式が行われました。
●報恩ナツメ広報大使の委嘱式
報恩ナツメ広報大使の委嘱式では、広報大使となった趙善玉料理研究院院長に鄭相赫郡守から委嘱状が手渡されました。
鄭郡守の挨拶では、10月に行われた報恩ナツメ祭りについても触れ、開催期間の10日のあいだに全国から90万人以上が訪れ、農産物すべて合わせ、95億ウォンの売上を達成したといいます。また報恩郡のナツメは全国で唯一、大きさや等級を区別して出荷しているのだと話します。
そして今回広報大使となる趙善玉院長に対しては「ナツメには大きい種がひとつ入っており、その種は王を象徴するもの。報恩ナツメ広報大使として、薬膳料理の研究でも1番であってほしい」とコメント。そして最後に「これ以上話すと、私の通訳料が高くなるから」と冗談を交える一面も。
趙善玉院長は「私は(輸入元の高千穂物産代表から)性格が直線的であるといわれる。今回、鄭郡守が大切にしている正直さも伝わってきた。この2つを合わせ、皆と一緒にいい色を出していきたい」とコメント。高千穂物産の羅代表は「コスモスのように調和がとれ、ボクシングの選手のように強いナツメの広報を皆様に手伝っていただきたい」と述べました。
●晩さん会では
晩さん会ではナツメを使った料理が提供されました。
料理は以下の通り。生野菜サラダ(ナツメ入り)、ナツメのポタージュ、ひらめのカルパッチョ(ナツメ入り)、ナツメとグリーンアスパラのリゾット、ナツメカルビ焼き、ナツメのムース、ナツメのコンポート、ナツメ珈琲
これによりナツメが様々な料理の素材として使われることが示されました。
また晩さん会の最後には、趙善玉院長が参加者に「サインもらいに行っきましょう」と発言したことにより、なぜか鄭相赫郡守のサイン会(?)が開かれ、参加者が鄭郡守にサインを求めに駆け付けるという光景も見られました。
そして最後に記念撮影を終えたあと、鄭郡守が韓国のことわざ「襟が触れただけでも因縁(袖触れ合うも多生の縁)」「今日出会った縁を大切に考えたい」と述べ、閉会しました。
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ナツメ輸出の背景とは?
報恩ナツメは10月に収穫の時期を迎え、生の状態で約1か月間、日本にも輸出されています。輸入業者は現在1社のみ。東京都足立区の高千穂物産で、今秋は同社を通して、新大久保コリアンタウンの韓国系スーパー、韓国広場、ソウル市場、チョンガーネの3店舗および、ドン・キホーテ新宿店にて販売されています。※また楽天市場にて、同社より生ナツメをはじめ、乾燥ナツメ、ナツメチップなどが販売されています。
韓国からは様々な農産物が輸入されていますが、ナツメは日本でも馴染みが薄い果物・食材であり、活用方法とともに知らせていく必要があることから、東京・新宿で趙善玉料理研究院を運営し、長年薬膳料理の研究を行っている趙善玉院長を報恩ナツメ広報大使に任命することで、知名度の向上や一般消費者への販路拡大を目指していくようです。
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