韓国屈指のナツメの産地、報恩郡庁を訪問。

10月13日、韓国食品輸入・販売を行う高千穂物産の羅健鎔代表、趙善玉料理研究院の趙善玉院長および、韓国料理に関心の高い日本在住メンバーで構成されたナツメ広報チームが報恩郡庁を訪問し、忠清北道・報恩郡の鄭相赫(ジョン・サンヒョク)郡守と面談を行いました。(※郡守は日本でいう市長や町長にあたる)

報恩郡は韓国屈指のナツメの産地。今年で12回目となる報恩ナツメ祭りを開催しており、報恩ナツメ祭りは2017年には開催期間中の来場者が89万4500人を達成。2018年には100万人超えを目標としており、忠清北道はもちろん、韓国の代表的なお祭りにまで成長しています。

鄭相赫郡守は現在3期目。当初は3日間だけだったナツメ祭りの期間を10日間に延ばします。報恩でナツメ祭りがこれほどまでに成功した理由のひとつとして、ナツメ農家が購入者に対して名刺を渡すことを実践させたことにある、と話します。

そして鄭相赫郡守は報恩ナツメ祭りのほか、スポーツ産業や観光振興などを通して、「2018大韓民国で最も信頼されるCEO大賞」に選ばれるなど、郡民からの信頼はもちろん、外部からも大きな評価を得ています。

報恩ナツメは日本への輸出拡大も目指しており、日本人の嗜好に合わせた輸出向けの品種も作られています。高千穂物産は2016年6月、報恩郡と業務協約を結び、日本で唯一、報恩産のナツメおよび、ナツメチップスの輸入販売を行っており、秋の季節には生ナツメも輸入しています。参考:忠清日報記事(2016/6/23

ナツメは日本にも自生しているため、庭先に生っている実を食べたことがある人もいるようです。しかし福井県福井市など一部地域を除いて、大規模の生産が行われている地域が少ないのが実情。一般の食卓に並ぶような馴染みのある果実ではないため、日本への輸出拡大や普及にあたっては、活用方法を含めた広報が求められるものと思います。

趙善玉院長は、韓国料理に限らず日本人の嗜好に合う様々な料理に報恩ナツメを取り入れていることを伝えるとともに、日本に輸入された時点で高価になってしまう現状を踏まえ、ナツメの価格をより抑えられないか、との旨を郡守に提案しました。

また面談では来年以降、日本での広報イベント、ナツメ料理大会の開催などを通して、報恩ナツメのほか報恩の特産品を日本で紹介することを郡守とともに確認しました。

さらに広報チームのメンバーらは今回の報恩への訪問を通し、報恩産ナツメにさらなる関心が生まれており、生ナツメが日本で販売されることへの期待と、それに向けての広報・支援をしていきたい、との意欲が感じられました。

報恩産のナツメの普及により、韓国の秋の味覚としてのナツメが一般にもより知られるようになり、健康的な食材のひとつとして日本でも認知されれば、と思います。

※今回の訪問にあたっては、報恩郡庁山林緑地課のイ・ヒョンソプ(이현섭)様に同行・ご案内いただきました。ありがとうございました。

吉村剛史(トム・ハングル)

投稿者: 吉村剛史(トム・ハングル)

1986年生まれ。20代のうちに韓国100市郡・江原道全18市郡踏破。1年8か月のソウル滞在経験がある。2012年に韓国文化誌『スッカラ』でライターデビュー。同年韓国の新聞・中央日報にも掲載。「海外ZINE(トラベロコ)」に連続寄稿中。新大久保の取材では「散歩の達人」2018年2月号 コリアンタウン特集、「新大久保コリアンタウン70年史」(海外ZINE)他 。プロフィール詳細 ホームページ Twitter:@tomhangeul