お米に入れて炊くだけ!香り豊かな韓国山菜ごはん~5万坪で野菜を有機栽培する江原道・青太山(チョンテサン)農場

平昌の隣に位置する江原道・横城(황성、フェンソン)。横城といえば、平昌の西隣に位置し、韓国のブランド牛の産地としても有名な地域です。青太山(청태산、チョンテサン)という山の麓で13年にわたり、有機栽培にこだわって野菜を生産する青太山農場(청태산농장、チョンテサンノンジャン)を訪れました。5万坪という農場の敷地では様々な野菜が無農薬で生産されています。

青太山農場で製造・販売を行っている商品のひとつが、江原道で採れる4種類の山菜を使った「江原ナムルご飯(강원나물밥)」。乾燥させたナムルが袋のなかに入っているのですが、これをご飯に入れて炊くものです。

日本で「ナムル」と聞いたときに、ワラビやゼンマイ、豆もやし、ダイコン、ニンジンといったものを思い浮かべるかもしれません。しかし一般的に考えるナムルとは異なり、これは山菜。韓国語では「サンナムル(산나물)」といいます。そのため日本で販売されるときには「韓国山菜ごはんの素」などとしたほうがよいのかもしれません。

こういった乾燥ナムルを作る過程というのは、緑茶の製法と同じということです。韓国では生協で販売されており、有機農食品にこだわる人たちに好まれている、とのこと。魚と一緒に食べられたりもするそうで、臭みが抑えられるのだとか。

乾燥ナムルのほかにも、小分けされた冷凍ご飯としても販売されており、こちらは忙しい時などは、おかずなしでこれだけで食事を済ませられる、というものでもあります。

またこの商品は、江原道で生産されているその他の乾燥山菜よりも、炊いたときに香りがよく出ることがひとつの特徴だといいます。

●青太山農場ではどんな野菜が生産されている?

有機農にこだわった5万坪の農場ということで、パプリカやキャベツ、白菜なども生産されているようですが、訪問時にはホウレンソウの収穫が行われていました。

青太山農場では、有機農のジャムも主力商品のようで、トマトジャム、ブルーベリージャム、このあたりは日本にもありそうですが、なんとパプリカジャムも販売されているとのことです。

そして、有機農のミニトマトのパック詰めも行われていましたが、食べてみると果肉もしっかりとしていてとても美味しいトマトでした。韓国ではミニトマトは果物として食べる人も多く、砂糖をかけて食べる人もいるとのことです。

●江原道の山菜ご飯を家で炊いてみた

緑色のパッケージは、「簡単に作れるナムルご飯(나물밥 쉽게 만들기、ナムルパプスィプケマンドゥルギ)」。こちらはコンドゥレナムルなど4種類の山菜を使ったナムルご飯です。

そして薄いピンクのパッケージは「簡単に作れるファンテ・シレギご飯(황태시래기밥 쉽게 만들기)」で、「シレギ(시래기)」という大根や白菜を乾かしたもの、こちらも食感は山菜の商品とほとんど同じ。そしてスケソウダラを干してファンテ(황태)が含まれています。

それぞれの乾燥ナムルは、下の写真のように袋詰めされています。分量通りでは200gのお米に対してこれ一つを使い、210gの水を入れて炊きます。200gというと1合(150g)を基準と考えてご飯を炊くと中途半端な量ですが、それに合わせると1合と1/3くらいが妥当だと思います。

電気炊飯器でご飯を炊き、出来上がる直前になると、湯気ともに山菜の香りが漂ってきます。とにかくこの香りがよいので、それを楽しみに作ってみるのもよいでしょう。

パッケージの説明を見ると、炊いたご飯は、醤油とえごま油を混ぜて食べます。コンドゥレ(高麗アザミ)は、ネギやニンニクなどが入った薬味醤油で食べるので、それと同じように食べてもよいかと思います。1合と1/3なので、2人で食べても少し余裕がある量になっています。

さて、乾燥したシレギはご飯に入れるだけでなく、韓国の味噌(テンジャン)を使ったテンジャングッ(된장국)にして食べてもよい、とのこと。

そして農場の方の話では「ファンテ・シレギ」のタイプのほうは、30秒に満たないくらいの時間、電子レンジで熱して、ビールのおつまみにしてもよいとのことですが、筆者としてはご飯と一緒に炊いて混ぜて食べるのが、最もナムルの香りが楽しめるのではないかと思います。

江原ナムルご飯(강원나물밥)が手に入ったらオリンピックが行われた平昌あたりの豊かな自然を思い浮かべながら、召し上がってみてください。

取材協力:江原道日本本部・青太山農場(청태산농장)

 

吉村剛史(トム・ハングル)

投稿者: 吉村剛史(トム・ハングル)

1986年生まれ。20代のうちに韓国100市郡・江原道全18市郡踏破。1年8か月のソウル滞在経験がある。2012年に韓国文化誌『スッカラ』でライターデビュー。同年韓国の新聞・中央日報にも掲載。「海外ZINE(トラベロコ)」に連続寄稿中。新大久保の取材では「散歩の達人」2018年2月号 コリアンタウン特集、「新大久保コリアンタウン70年史」(海外ZINE)他 。プロフィール詳細 ホームページ Twitter:@tomhangeul