牛角のキムチを作る工場、iikim(イキム)を訪問~忠清北道・報恩郡

10月14日、忠清南道・報恩郡にあるキムチ工場を訪問しました。社名は이킴(イキム)、英語ではiikimと表記します。

この会社のロゴマークの上には英語で”Inovative idea for Kimchi”と書かれており、それぞれの頭文字をとったもの。韓国語では「熟させる、発酵させる」という意味の”익히다(イキダ)”、さらには日本語の「いいキムチ」という意味をもち、韓国語のみならず外国語としても通用する名前になっています。

イキム(이킴)・ホームページ

●国際的な安全認証を得て、世界6か国にキムチを輸出

同社はFSSC20000などの国際的な安全認証を得ているほか、国内外の多数の表彰状が飾られており、安全性の高い食品、そして品質の高さがうかがえます。


[数々の国際認証を受け、安全性が認められた企業]


[貿易、輸出関連で数々の表彰も受賞]

2005年に設立の同社は、日本向けにキムチの輸出の製造が当初の始まりだといますが、現在敷地内には内需工場と、輸出工場の2棟の工場があり、輸出工場では日本をはじめ、香港、シンガポール、マレーシア、タイ、カナダに輸出するキムチを生産しているとのこと。

またキムチに使用する白菜は国産(韓国産)で、なかには地元・報恩で収穫された白菜も使用されているそうです。

●日本向けのキムチと韓国国内向けのキムチとの違いは?

日本向けには、焼肉チェーン「牛角」のキムチを製造、輸出しています。牛角は世界に700店舗以上ある焼肉チェーン(日本には約600店舗)。牛角のキムチを食べたことがある私は、ふと質問を投げかけてみました。日本向けのキムチと韓国向けのキムチにどのような違いがあるのか?ということ。


[牛角のキムチ、氷温熟成と書いてある]

私が食べた印象では、牛角の韓国産キムチはわりと日本人向けに作られている印象が感じられ、濃厚というよりも割とさっぱりした味わいだと感じました。そこで、私は「日本向けのキムチと韓国向けのキムチにどんな違いがあるのか」という疑問をユ代表に投げかけてみました。

日本向けのキムチは発酵が進むにつれて強くなる酸味を抑えており、韓国のキムチほどに酸味が強くなると、クレームの原因になるのだといいます。その際には添加物や防腐剤を使っておらず、製造時に低温に抑えることで時間が経っても酸味が抑えられる、とのことです。

●今後、日本でのイベント等にも
キムチ工場を訪問した際、食品輸入会社高千穂物産の羅代表は、新大久保コリアンタウンの韓国食堂で、価格の安い中国産のキムチが使われていることに違和感を覚えているとのことで、韓国産の白菜で作ったキムチを普及すべきだと訴えます。

それはキムチ作りに適した白菜は韓国産だという観点からです。中国や日本の白菜は水分が多かったりしてキムチ本来の味が出にくい、とのことで、それはもちろん品質に問題があるわけではなくそれぞれに適した調理法があるということです。

そのような状況のなか、羅代表は韓国産キムチの普及に向け、日本でのキムチ作りイベントなどの行事の実施、それに対する協力をお願いしたところ、ユ代表は「開催するのであれば一社だけでなく様々な企業を呼んで行いたい」との意思を示してくださいました。

吉村剛史(トム・ハングル)

投稿者: 吉村剛史(トム・ハングル)

1986年生まれ。20代のうちに韓国100市郡・江原道全18市郡踏破。1年8か月のソウル滞在経験がある。2012年に韓国文化誌『スッカラ』でライターデビュー。同年韓国の新聞・中央日報にも掲載。「海外ZINE(トラベロコ)」に連続寄稿中。新大久保の取材では「散歩の達人」2018年2月号 コリアンタウン特集、「新大久保コリアンタウン70年史」(海外ZINE)他 。プロフィール詳細 ホームページ Twitter:@tomhangeul